top of page

人と自然は一体

東洋医学には 「 天人合一 (てんじんごういつ)」 ・・・ 「人と大自然は密接につながり合う一体の存在 という考え方があります。

 

こころと身体の健やかなバランスを整えるには、大自然と調和することが大事なことです。

近代文明の真っ只中にいるわたしたちにとっては、「大自然との調和」 というと、自分とは関係のない次元の話のように感じられるかもしれません。でも、特別なことをするわけではないのです。

 

古の人々は皆、しぜんに大自然と調和して暮らしていたのだと思います。

自然に囲まれていた頃の人々は、季節の変化に応じて柔軟にこころと身体のバランスを大自然と調和させながら生きていたのでしょう。

 

季節ごとの自然の恵みに感謝しながら……

お日様のあたたかさに感謝しながら……

大自然の恩恵すべてに感謝しながら……

いまここに存在しているいのちに感謝しながら……

 

 

わたしたち現代人は、人間本来の当たり前を見失いがちです。

もっともっと、季節ごとにシンプルにナチュラルに暮らす心地よい感覚を思い出し、いまここに生きている喜びやしあわせを感じて、生命力を高めたいですね。

 以下に、田中 康夫著 『勉強したい人のための東洋医学の基本』 より、東洋医学の 「天人合一」 という考え方について書かれたご文章を引用いたします。

天とヒトは同じオペレーション・プログラム

 

 遺伝子解読の研究によると、自然界のありとあらゆる生物の遺伝子情報は、その95%異常が共通しているそうですが、東洋医学でもこの遺伝子分野の研究と同じように、ヒトは大自然と同じ法則(プログラム)で、その生命と生存が保たれていると考えているのです。

 「自然」 という言葉は 「自(おのずか)ら然(しか)り」 という語意ですが、これは 「天然のままで人為の加わらないさま。あるがままのさま」、そして 「おのずからなる生成・展開を惹起させる本具の力としての、ものの性(たち)」 (『広辞苑』)という意味で用いられており、これはまさに 「遺伝子情報」 にも通じる考え方とも言えます。

 ここでもうひとつ東洋医学の考え方の特徴は、この生命・生存のオペレーション・プログラムは地球上の生命体だけでなく、鉱物を含む自然界の森羅万象にも共通して存在していると考えている点です。

Pick up

出典

bottom of page