おばあちゃん ありがとう
- naoko-takemoto
- 2017年8月30日
- 読了時間: 3分
8月30日は
アキノおばあちゃんの命日
おばあちゃんが亡くなる前の数年間
わたしは寂しくて
苛立ちをおばあちゃんにぶつけていた
「おばあちゃんがお父さんにお酒やお金を渡すせいで お父さんのアルコール依存性が治らないんだ」
と子どもながら無意識に
おばあちゃんを責めていたんだと思う
朝 目を覚ましたら
おばあちゃんが亡くなっていた
お父さんはアルコール依存症を治すために
精神科に入院中だった
夕べは いつものように
おばあちゃんとお母さんと三人で
夕飯を食べていたのに……
生まれてからずっと一緒に暮らして
年々老いていく姿をみていたんだから
いつまでも
おばあちゃんが生きているわけじゃないって
わかってはいたけれど
こんなふうに
ある朝
突然に亡くなってしまうだなんて
わたしはおばあちゃんに一度も
謝ることができなくなってしまった
おばあちゃんの丸くなった背中を叩いたこと
おばあちゃんに八つ当たりしたこと
いっぱい
いっぱい
謝りたかったのに
罪悪感が大きなしこりになって
「自分なんかが しあわせになる資格はない!」
と心の奥底でいつも思い続けていた
表面ではしあわせを望んでいたとしても
無意識に強く思っている通りになるのが人生
苦しくて苦しくて
相手のこともたくさん傷つけた
30年かかって気づいた
過去にとらわれて
罪悪感のなかにとじこもっていても
誰のことも真っ直ぐに愛することはできない
だから
どんなひどい過去があろうと
とじこもって自分を責めるのをやめて
自分をゆるして
自分を愛して
そして今 目の前の人を愛することが
自分にできるたった一つのこと
おばあちゃんに謝ることができなくなって苦しんでいる過去の自分に
この気づきを教えに行ってあげたとしても
気づけないだろう
おばあちゃんが一生かけて苦しんで
カルマを解消していたように
わたしも思い通りにならない現実のなかで苦しんで
苦しみから学んで
ほんとうにたいせつなことに気づくしかなかったんだよね
すごく苦しいときにね
「おばあちゃんが怒っているから 苦しい目にあっているんだ」
と考えたりした
ごめんなさい
おばあちゃん
可愛いげのない孫に
たとえ腹を立てたとしても
呪ったりするわけないのに
ごめんなさい
おばあちゃん
ただしあわせを感じていることを
自分にゆるせるまでに
ずいぶんと時間がかかっちゃったよ
おばあちゃんに似て
頑固で不器用なんだ
おばあちゃんの丸くなった背中を押しながら
坂道を登っているときね
とても とても しあわせだったんだ
おばあちゃんといっしょにいた
毎日のどれもが
かけがえのない一日一日だったんだね
今になって気づけました
ありがとう
おばあちゃん
ありがとうございます

山奥の田舎で生まれ育ったおばあちゃんは
植物や鳥が大好きでした
おばあちゃんが
オジギソウを買ってきてくれると
うれしくて
毎日さわって遊んでいたっけ
今年の夏に
初めて
オジギソウを買ってきた
みて おばあちゃん
花が咲いたよ
ちっちゃな花火みたいだね
ちいさな種が実るかな
あなたの今日が
すばらしい一日でありますよう。♥。・゚♡゚・。
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