有機野菜を求めて ②
- naoko-takemoto
- 2018年8月10日
- 読了時間: 4分
前回からの続きです。
うちの食卓は、ほぼベジタリアンです。一週間に一度くらい魚を食べます。野菜や米もなるべく無農薬のものを購入しています。これは東京にいる時からの習慣です。東京ではネットで取り寄せるか、自然食品の店で買っていました。原発事故が起こってからは、なるべく関西より西……
色川には物産店があるらしいので、とりあえすそこを目指し、土砂降りの雨の中の林道を走りました。
途中山道がひらけて、集落が見えますが、まだまだ目的地は遠いみたいです。
携帯のGPSが無かったらたどり着けないところでした。

ようやく物産店に着きました。
地図上では那智の滝からすぐ近くなのですが、いくつもの山を超え道に迷いながら、やっとの思いでたどり着きました。
新鮮な野菜が売ってると、期待していたのですが、その日は何もありませんでした。
店番の人と話をしていたら、移住者の人を紹介してくれる事になりました。
道順を聞きました。
「ここのT字路を曲がって」
「ブルーベリー畑のネットが見えるからすぐわかりますよ」
「入口のポストの上にカエルの人形があるのが目印です」
車を走らせました。
「ここがT字路かなあ」
「ん?今のブルーベリー畑のネット?」
少し車を戻して、教えてもらったポストの上のカエルの人形を確認しました。
そこには60代?
だと思われる女性がいました。
移住者だと聞き、勝手に若い人を想像していたので、少し面喰らいました。
玄関を入ると広い土間になっていて、そこにテーブルがあり、薪ストーブなんかもあります。
お話を聞くと、色川には移住者が多く、みんなで協力してお野菜を作っているそうです。
通信販売もしているのですが、熊野川町までの配達は難しいらしい。
彼女も10年以上前に東京から移住してきたそうです。
今まで苦労された話なんかを聞いていると、彼女はこの地に足をつけて生きているんだという事が伝わってきます。
一通り話も尽きて、庭に出るとすっかり雨も上がってます。
雨上がりの畑の緑がキラキラと輝き、えんがわには子犬が昼寝をしています。
軒下に玉ねぎが干してある光景をウットリと眺めていたら
あれ?
涙が……
なんか泣きそうです
ここは彼女が創った本物の世界だ
彼女が創った時空間、彼女の宇宙なんだと思いました。
溢れ出す愛を感じ取り、涙腺を刺激します。
言葉ではない彼女の想いが、畑から家から伝わってきます。
丁重に暮らすというのは、こういうことなんだと感得しました。
このことを妻に話すと、同じ想いでいたようです。

この話は移住してから、ひと月目ぐらいの話です。
その後すぐに、僕達も古民家を紹介してもらえる事になります。
そんなにすぐに古民家を紹介してもらえたのも、この日の体験があったからなんだと思います。
しかし、そう簡単には古民家暮らしは始められません。
自分たちの古民家の話は、また今度書きます。
2018/7/6 14:28更新 夫のブログより転載
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